
配偶者ビザ申請で最初に集める書類とは?取得先と注意点を行政書士が解説
2026年09月09日 14:01
日本人と結婚し、これから日本で一緒に生活したいと考えている方の中には、「配偶者ビザの申請は、何から準備すればいいの?」と迷われる方もいらっしゃると思います。
いわゆる配偶者ビザは、正式には在留資格「日本人の配偶者等」といいます。
申請では、必要書類を揃えるだけでなく、ご夫婦の婚姻関係や日本での生活状況が、提出資料から適切に伝わるよう準備することが大切です。
今回は、申請を考え始めた方に向けて、最初に確認しておくとスムーズな書類と資料、取得先、注意点をご紹介します。
※必要書類は、海外からの呼び寄せ、在留資格変更、在留期間更新など、申請の種類や個別の状況によって異なります。以下は一般的な準備の参考としてご覧ください。
1.日本人配偶者の戸籍謄本
日本人配偶者の戸籍謄本は、婚姻の事実などを確認するための重要な資料です。
取得先: 本籍地の市区町村役場など
婚姻届を提出した直後は、戸籍への記載が反映されるまで時間がかかる場合があります。取得した戸籍に婚姻の記載があるか確認しておきましょう。
また、海外で先に婚姻した場合は、日本側の婚姻手続きが完了しているかも確認が必要です。
2.住民票
日本人配偶者の住民票などは、日本での居住状況を確認する資料となります。
取得先: 住所地の市区町村役場
取得する際は、申請に必要な記載事項を確認しましょう。マイナンバーなど、提出が求められていない情報は記載しない形で取得することが一般的です。
すでに日本で同居している場合は、夫婦の住所や世帯の記載が現在の状況と合っているか確認しておくとよいでしょう。
別居している場合でも、それだけで直ちに不許可になるわけではありません。仕事や住居、海外での生活など、別居の理由や今後の同居予定を事実に沿って整理することが大切です。
3.住民税の課税証明書・納税証明書
配偶者ビザの申請では、日本での生活を支える収入や納税状況について確認されます。
取得先: 対象年度の1月1日に住所があった市区町村など
課税証明書と納税証明書は、名称が似ていますが、確認できる内容が異なります。
課税証明書では所得や課税額などを、納税証明書では住民税の納付状況などを確認します。
収入が少ない場合は?
「年収が低いから、配偶者ビザは必ず不許可になる」という一律の基準があるわけではありません。
ただし、日本でどのように生活していくのかは重要な確認事項です。
例えば、転職したばかりで前年の所得が少ない場合や、現在は収入が増えている場合には、在職証明書、雇用契約書、給与明細などを補足資料として検討することがあります。
預貯金や家族からの支援がある場合も、実際の生活状況に応じて説明を検討します。
大切なのは、現在の収入や生活基盤を正確に伝えることです。
4.海外の婚姻証明書と日本語訳
外国人配偶者の国籍国などで婚姻手続きを行った場合は、外国の機関が発行する婚姻証明書などが必要になることがあります。
取得先: 婚姻手続きを行った国の役所・関係機関など
外国語で作成された書類については、日本語訳を添付する必要があります。
国によって婚姻制度や発行される証明書の名称が異なるため、「日本の婚姻届を出したから、外国の書類は不要」と自己判断せず、申請の種類に応じた必要書類を確認しましょう。
5.夫婦のスナップ写真
夫婦の関係を確認する資料として、スナップ写真の提出が求められる場合があります。
写真を選ぶ際は、同じ日に撮影したものばかりではなく、交際から結婚までの経緯が伝わるようにするとよいでしょう。
例えば、交際中の写真、旅行先での写真、家族や友人と一緒に撮影した写真、結婚式や日常生活の写真などです。
写真には、撮影時期、場所、誰と写っているかなどを簡潔に記載しておくと、内容が伝わりやすくなります。
なお、写真の枚数を多くすれば許可されやすくなるというものではありません。指定された提出資料を基本に、ご夫婦の状況に応じて適切に準備することが大切です。
6.出会いから結婚までの経緯
申請書類や質問書を作成する前に、ご夫婦で交際の経緯を整理しておくことをおすすめします。
確認しておきたいのは、次のような内容です。
いつ、どこで出会ったか
どのように交際が始まったか
交際中はどのように連絡を取っていたか
いつ結婚を決めたか
お互いの家族との交流はあるか
現在の生活状況と今後の予定
特に、海外と日本で離れて暮らしていた期間がある場合は、渡航歴や連絡の状況なども整理しておくと、申請書類を作成しやすくなります。
記憶が曖昧な部分は、写真やメッセージ、渡航記録などを確認し、事実に沿って記載しましょう。無理に話を合わせたり、事実と異なる説明を作ったりすることは避けてください。
7.在留カード・パスポート
外国人配偶者がすでに日本に在留している場合は、在留カードとパスポートを確認します。
特に、現在の在留資格、在留期限、パスポートの有効期限を確認しておきましょう。
在留資格変更許可申請を検討している場合、現在の在留資格や在留状況によって、申請の進め方が異なります。
また、在留期限が近い場合は、申請時期について早めに確認することが大切です。結婚しただけで自動的に在留資格が変更されるわけではありません。
状況別|追加で整理しておきたい資料
必要書類の一覧に記載されているものだけでは、現在の事情が十分に伝わらない場合もあります。
転職したばかりの場合
前年の課税証明書だけでは現在の収入がわかりにくいため、在職証明書や直近の給与明細などを検討します。
夫婦が別居している場合
別居の理由、現在の連絡状況、今後の同居予定などを整理します。仕事や住居の事情がある場合は、その内容がわかる資料を検討することもあります。
交際期間が短い場合
交際期間の長さだけで結果が決まるわけではありません。出会いから結婚までの経緯や、夫婦としての交流がわかる資料を丁寧に整理することが大切です。
収入が少ない場合
現在の収入、預貯金、住居費、家族からの支援など、実際の生活状況を整理し、必要に応じて補足資料を検討します。
いずれの場合も、追加資料を大量に提出することが目的ではありません。申請内容を正確に説明するために、必要な資料を選ぶことが大切です。
申請前チェックリスト
準備を始める際は、次の項目を確認してみてください。
現在の在留資格と在留期限を確認した
申請の種類(認定・変更・更新)を確認した
日本人配偶者の戸籍に婚姻の記載がある
住民票の住所や記載事項を確認した
課税証明書・納税証明書の取得先を確認した
海外の婚姻証明書と日本語訳の要否を確認した
夫婦の写真を整理した
出会いから結婚までの経緯を整理した
現在の収入や生活状況を説明できる
申請書類の日付・住所・氏名などに矛盾がないか確認した
まとめ
配偶者ビザの申請では、最初にご夫婦の現在の状況を整理し、必要な申請の種類を確認することが大切です。
そのうえで、戸籍、住民票、税金関係の証明書、婚姻証明書、写真、交際の経緯などを準備していくと、申請書類の作成を進めやすくなります。
必要な資料はご夫婦によって異なりますので、最新の公式案内を確認し、ご自身の状況に合わせて準備しましょう。
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※本記事は一般的な情報を提供するものであり、個別の申請結果を保証するものではありません。必要書類や取扱いは変更される場合がありますので、申請時には出入国在留管理庁の最新の公式案内をご確認ください。